では、トラウマとなる出来事で身体に溜まってしまったエネルギーを解放するには、どうしたらいいのでしょう・・・
❣クエスチョン❣
それを説明するために、ここで問題です!
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実は、野生の動物は[あること]をするので、怖い体験をしてもそれがトラウマになりません。
でも、人間や家畜はトラウマになります。 なぜでしょうか?
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この問いに対して、以前登場したシマウマで、再度説明したいと思います。
シマウマがライオンに捕まったとき、第三段階の凍りつき反応が起こると説明しましたが、この時、運よく食べられずに済んだシマウマはあることをします。
ライオンがシマウマを食べる瞬間、何等かの邪魔が入った。
「あれっ!意外にまずそうだ」 と思って、気が変わった。
理由は様々ですが・・・
とにかく、ライオンはシマウマを襲うことを止め、その場を去ったとします。すると、シマウマはあることをします。
それが、凍りつき反応を解除することになります。その[あること]とは何でしょうか?
それは・・・ 『ふるえる』 です。
それも尋常じゃないくらいに震えます。何か霊でも憑りついているのではないか、と思うくらいです。
この[震え]によって、凍りついたとき封じ込められたエネルギーやアドレナリンなどの物質を解放します。要するに、震えることによって凍りつきを解放している、いわばトラウマを解放しているのです。
一方、人間はどうでしょうか?
人がショッキングな出来事に遭遇したとき・・・
例えば、「みんなの前でいじめられた」「暴漢に襲われた」など、様々な出来事が考えられますが、そんな時、大抵の人は、震えを止めようとします。寝転がって全身震えるなんて恥ずかしいし、自分に起こっていることが受け入れられず怖くなるし、周囲から震えを止めろと言われることもあるかもしれません。いずれにしても、人間の文化の中で寝転がって何時間も震えるなんていうことは一般的ではないのです。なので、震えを止めようとします。
すると、震えを止めるので、闘争逃走反応で作り出された強大なエネルギーやアドレナリンなどは行き場を失い、身体にとどまったままになります。
そして、これがトラウマの原因となるのです。
この現象を端的に示したものが、リヴァイン博士の言葉です。
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「トラウマは出来事そのものではなく、出来事が引き金となって生み出されたエネルギーが
身体内部に残っていることで生じる生理的現象である。
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研究の結果、人間だけでなく人間に飼われている動物も、人間と同じ反応をすることが分っています。家畜もトラウマを抱えるのです。長年、人間と家族のように暮らしていると、自分も人間だと思っているのかもしれませんね。
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